構造太郎です。
ジャンカとは、コンクリートの初期欠陥の1つです。別名「豆板(まめいた)」とも呼ばれています。
あなたは説明できますか?
ジャンカとは
ジャンカとは、コンクリートの一部に粗骨材が多く集まってできた空隙部分(欠陥部分)をいいます。
ジャンカ部は空隙構造となっているため、通常の密実なコンクリートと比べ強度が低下することに加え、中性化や塩害などの劣化因子が侵入しやすくなるため耐久性も低下する恐れがあります。
ジャンカが発生する要因
大きな要因として、材料分離・締固め不足・モルタル漏れの3つです。具体的には、
- コンクリートを高い所から打設した(落下させた)場合(材料分離)
- 打設時の勢いが強く、鉄筋や型枠にぶつけた場合(材料分離)
- コンクリートを勢いよく斜め方向に打設して(落下させて)打ち込んだ場合(材料分離)
- 締固めが不十分だった場合
- 型枠の継ぎ目などの接合が不十分でモルタルが流出した場合
などが考えられます。
ジャンカを未然に防止するための対応策
防止するための対応策としては、設計の観点からだけでなく、コンクリート打設作業に絡む関係者全員に以下の項目を周知しておくことが重要だと思います。
- ワーカビリディを良好にする配合設計
- コンクリート打設に配慮した配筋計画(適切な鉄筋間隔の確保などですね)
- 打込み高さを低くすることや打ち込み速度を適切にすることによる材料分離防止
- 内部振動機による十分な締固めおよびたたき
- 型枠のすき間やはらみ出しに留意
ジャンカが生じた場合の対応策
ジャンカが生じた場合の補修は、ジャンカの程度によって補修方法が異なります。
軽微なものであれば、ポリマーセメントモルタルなどを塗布するだけの補修となるようです。
深さが数cm程度になると、斫りとり健全部を露出させた後、ポリマーセメントモルタルや無収縮モルタルを充填する補修となります。
最後に
現場のひとに話を聞くと、やはり十分な締固めやたたきなど、人手と手間(時間)をかけたときは、ジャンカなどが生じず密実なコンクリートに仕上がっているようです。設計もそうですが、何事にも真摯に向き合うことが大切ですね。
以上、構造太郎でした。

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