構造太郎です。
再現期間・再現期待値とは
再現期間とは、ある事象が何年に一度程度起こりうるかという、ある期間を表すものです。
再現期待値とは、 ある事象の予測される最大値です。
ある事象とは、建築構造設計に関して言えば、風や雪、地震が対象となります。
建築構造設計において、ある一定の期間内(再現期間)に遭遇するであろう最大値(再現期待値)を設計に用いましょうということです。
具体的な話をしますと、再現期間は1年間で発生する確率の逆数で表せます。ある事象に関して1年間での発生確率が2%とすると、この場合の再現期間は1/0.02 = 50年となります。
これはまさに垂直積雪量を定めた2015年版 建築物の構造関係技術基準解説書 P.252(以下、黄色本)に書かれている内容に他なりません。 風荷重の基準風速Voも概ね同じ考えから導かれた数値となります。 (黄色本 P.254)
ちなみに、限界耐力計算に用いられる最大級の積雪荷重は、50年再現期待値を1.4倍した、500年再現期待値に相当する値となります。同じく限界耐力計算に用いられる最大級の暴風による風圧力は、再現期間50年の風圧力を1.6倍した、500年再現期待値に概ね相当する値となります。
あまり聞きなれない言葉だと思いますが、あー、あのHPに、そんな言葉があったなー程度で思い出して貰えればいいかなと思います。
詳しくは、こちらのサイトをご覧ください。見識高いこの方の説明がわかりやすいと思います。
限界状態設計法という考え方
以上、構造太郎でした。
追伸
先ほどのサイトで、「歴史は「べき乗則」で動く」という本が紹介されてますが、私も別ルートでこの本の存在を知り、一読させてもらいました。地震予知などの記載があり、非常に興味深い内容ですので、興味がある方はぜひ!!
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